前進する風力発電

風力発電ー 欧州エネルギー連合の機動力

欧州ではクリーン・エネルギーへの移行が進み、風力発電はその中心的な役割を担っています。気候変動対策で世界をリードしてきた欧州は、持続可能
な雇用、成長、投資環境を創出することができる一つのモデルを世界に提示しようとしています。欧州エネルギー連合(European Energy Union)は
EU経済の近代化につながり、クリーン・エネルギーの導入を拡大し、すべての欧州国民や企業が最大限の恩恵を受けられるようになるでしょう。

グリーン経済への転換のシンボルであり、世界 中で急速に普及している風車。欧州においては、
単なるシンボルを遥かに超えた存在です。欧州 の電力供給に風力が占める割合は15%を超え、
デンマークをはじめとする一部のEU加盟国では 40%以上にまで達しています。
しかし、私たちの道程は終わりません。エネルギ ー連合は欧州委員会の最優先事項の一つであり
「欧州の全市民が安定性、持続可能性、競争力 すべてを満たすエネルギーへ確実にアクセスで
きる」というシンプルかつ包括的な目的を果たす べく前進しています。EUは2030年までにCO2排
出量を少なくとも40%削減し、再生可能エネル ギー比率を27%以上に拡大し、エネルギー効
率を30%改善するという目標を掲げています。 野心的な目標ではありますが、加盟国が協力し
合えば達成可能と考えています。 エネルギー連合を実現させるにあたり、風力発
電は多大な可能性と価値を秘めています。風力 発電には大気汚染やCO2排出量の削減など環
境的なメリットがあり、市民の福祉を直接的に 高めています。また投資環境は競争が進み、風力
発電のコストは欧州全域で大幅に低下していま す。この傾向は今後も続くでしょう。
風力産業は雇用創出にも貢献しています。先進 的な研究開発、製造に関わる熟練および非熟
練労働、現地での設置やメンテナンス作業など 多くの雇用を生み出しています。2005年から
2013年までの間に、EUの風力関連の就業者数 は5倍に増え、2014年には約32万人に達しまし
た。風力への投資は、欧州の輸入化石燃料への 依存度を下げる役割も果たしています。
エネルギー連合は欧州を風力発電や他の再生 可能エネルギーのシェアの拡大を導きます。ここ
で重要になるのは、各国内および各国間の送電 インフラの整備です。スマートグリッドや、市場メ
カニズムの改善により変動が多い再生可能エネ ルギーをより広範囲で導入することが可能にな
るでしょう。またスマート・エネルギー・システム により、デマンド・レスポンス、エネルギー貯蔵、消費における柔軟性が高まることが期待されて います。私たちは再生可能エネルギーに関する
法律の統一を進め、域内全体での推進を図って います。
風力は欧州エネルギー連合の大きな機動力で す。国境を超えたインフラや、成長市場は、風力
エネルギーにとってまさしく好条件であり、より 統一的なグリーン・エネルギー・システムの実現
が可能になるでしょう。私たちは欧州内外で市 民、企業、環境の三方に恩恵を与える重要なエ
ネルギー源として、風力を活用していかなくては なりません。