地域熱供給

地域熱供給は都市部のエネルギー効率の改善の大きな可能性を秘めています。当白書は地域熱供給(地域冷暖房)の成功のカギに焦点を当てています。 法規制と計画、熱の効率的な生産から、蓄熱、配熱、需要側でのソリューションなどをカバーしています。

地域熱供給
地域熱供給とは、冷暖房を個別に供給するのではなく、まとめて供給することで価値を生み出すことです。ある場所では何の価値もない(あるいはほとんど価値がない)熱(あるいは冷熱)が、必要な場所に運ばれることで高い価値を持つようになります。温水又は冷水は熱を運ぶ媒体として使われます。簡単に言えば、地域熱供給とは、価値のある温度の水にエネルギーを乗せて、生産地から消費地まで運ぶことです。地域熱供給システムの効率は次の三つの過程全てが影響しています。温水、冷水の生産過程、送熱・配熱過程においての熱ロスの削減、及び重要側での適切な接続や利用過程が影響します。

地域熱供給は、冷暖房のニーズが集中している多くの地域で実施可能です。大都市、中小都市を問わず、工業地帯や人口密集地などに導入されています。地域熱供給の初期投資の大部分は、地中に熱導管を敷設するインフラの構築が占めます。高品質の断熱パイプを使用することで、この投資設備が何十年も使用されることを保証し、時間の経過とともに地域熱供給システムの運用コスト全体の中で占める割合は小さくなります。需要側での、適切な設備の設置、計測、熱調整を行うことで、使用にも熱料金の支払いにも手間かからず、室内環境も大幅に改善されます。

この白書について
この白書は、デンマークをはじめとする世界各国で100年以上にわたって地域熱供給を利用してきた経験から蓄積された知見を紹介しています。制度、規制の枠組み、計画、エネルギー源の効率性と柔軟性、蓄熱、将来の展望など、地域熱供給を導入又は拡大したい場合に考慮すべき主な学習事項を、世界中の関連事例を交えて紹介しています。