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コペンハーゲンの蒸気供給の歴史に幕
2021年4月8日、コペンハーゲンのグリーン社会は新たな章の幕開けを迎えました。この日、約100年の歴史を持つ、コペンハーゲン最後の蒸気による地域熱供給は終わりを迎え、現在最も効率的とされている温水供給に切り替わったのです。
1925年から、コペンハーゲンの地域熱供給網には蒸気が流れ、その後新規開発は温水供給が一般的になるものの、2008年の段階で約三分の一が蒸気のまま残っていました。コペンハーゲン市有のエネルギー・インフラ会社であるHOFORは10年以上をかけて段階的に温水供給への更新を進めてきましたが、この度ついに最後まで残っていた蒸気エリアの切り替えが完了しました。残存していた三分の一の更新により削減されるエネルギー量は、3億2200万kWhに上ります。
蒸気配管は元々、高い温度帯の熱需要を持つ病院や産業向けに整備され、追加的に近隣の施設やオフィス、家庭にも接続されました。1920年代から温水配管と並行して蒸気配管の拡大が進みましたが、1980年ごろには蒸気配管の新規開発はほとんど見られなくなりました。その後、コペンハーゲン市内の主だった産業需要は市外に出ていくことになります。そのため、プロセス蒸気のための大規模な蒸気配管ネットワークは不要になりました。
出典:
https://www.hofor.dk/nyhed/groen-gevinst-slut-med-damp-i-koebenhavns-fjernvarmeroer/(デンマーク語)