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コロナ禍で大規模なエネルギー効率化改修を実施するデンマーク

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12 5月 2020

COVID-19によるロックダウンのもと、デンマーク国内のスポーツ施設や社会施設は無人状態となっています。このことによる負の社会影響は大きいものの、一方でグリーンな社会への移行においてはポジティブな効果も現れているようです。

デンマーク政府は、地方自治体の建設予算の制限を一時停止することを決定しており、「コロナ禍で多くの施設が空っぽになり、同時に建設予算の制限が停止された今の状態は、明らかにグリーン経済への移行について見つめ直す機会」(DIF社、ポール・ブロバーグ氏)として、多くのスポーツ施設や社会施設が施設改修によるエネルギー効率化に踏み切りました。

デンマークの40%のエネルギー消費は建築や建設の分野が占めています。現存する建物のうち90%程度は2030年にもそのまま残されていると試算されており、建築物のエネルギー効率化はデンマーク国内で非常に重要視されています。

各地で同様の取組みが進むことは、翌年以降の財政運用におけるリスクにもなりますが、現状に苦しむ企業や雇用者に対する救援策にもなります。デンマーク産業連合(the Confederation of Danish Industry)CEOのラース・サンダール・ソーレンセン氏は次のように語っています。「私たちは、遅かれ早かれ実施する建築改修に今取り組んでいるにすぎません。できる限り多くの企業と雇用を救済し、危機が過ぎた後に素早く動き出せる準備をしておくことが大切です。建設事業が衰退すれば、それは大工だけでなく、建築家や納品業者にも影響します。今始められる投資として、望ましく、かつ必要とされているものではないでしょうか。」

https://stateofgreen.com/en/partners/state-of-green/news/denmark-undertakes-large-scale-energy-efficiency-renovations-during-covid-19-crisis/